インターンシップを始める前に、インターンシップのシステムについて知っておくことが大切です。
まず、インターンシップでは「インターンシップをしたい学生」と「学生を受け入れたい企業等」という2つの主体が存在します。この2つの主体は“企業がインターンシップを行う理由”“学生にとってのインターンシップ”で述べましたように、それぞれ異なった目的が合致して「出会う」ことになります。
ですが、数多く実施されているインターンシップの中から、学生が独自に自分の希望する条件に見合ったインターンシップ先を見つけ出すことは大変困難です。また、企業が大勢の学生の中からインターンシップで受け入れる学生を選出することも大変なコストがかかります。
そこで、学生と企業を巡り会わせる役割を担うのが「大学や短大・専門学校」や「インターンシップ支援企業」による仲介になります。このような機関を通して「学生と企業のマッチング」が行われます。また、インターンシップ支援企業では、学生に対しての面接や履歴書作成の指導といったインターンシップに向けての準備から手厚くサポートしてくれる場合が多くあり、大学などを通してインターンシップを行った場合には「インターンシップが単位の対象となる」場合もあります。
インターンシップは「学生に対する社会教育」という基本理念の上に成り立っているので、アルバイトを行い、その対価で賃金を受け取る感覚とは大きく異なります。ですからインターンシップを「労働」と捉えて、その対価に「給与」を期待することは、インターンシップに対する姿勢としては間違ったものだといえます。あくまでも、インターンシップに対しては「社会教育を受ける場」「将来のためのスキルアップの場」といったような感覚で挑むことが大切です。
ですが、最近ではインターンシップ生に対しても「日給」や「固定給」として給与を支払う企業や「交通費」「食費」といった費用を保障してくれる企業もあります。このように「一人暮らしで生活費を稼がなくてはならないのでインターンシップを受けられない」といったような学生に対しても広く門戸を開いてくれている良心的な企業も多く存在しますが、インターンシップの意義は「お金を稼ぐこと」ではなく「教育を受けること」だということをしっかりと肝に銘じておきましょう。